エティハド・レイルの旅客駅位置が報じられました
UAE国内各地を結び、現在は貨物輸送を行っているエティハド・レイル(Etihad Rail)ですが、2030年までに旅客輸送を開始するという構想はかねてよりアナウンスされていました。
今月に入り、その駅の位置が決まったというニュースが報じられました。
『The UAE’s first passenger railway stations revealed』
この報道によると、アブダビの駅位置はアブダビ島外のムサファ(Musaffah)工業地帯の入り口あたりで、アブダビ市の中心部までは車で20〜30分かかりそうなところです。バスだと40分ほどかかるのではないでしょうか。
この駅位置は現時点ではエティハド・レイルの本線からは外れていますから、おそらく上の図の点線のような分岐線が作られるものと思われます。
一方、ドバイ駅はドバイメトロ・レッドラインのジュメイラ・ゴルフ・エステート(Jumeirah Golf Estate)駅に隣接して設けられるようです。
こちらはジュベル・アリ(Jubel Ali)港への支線上が計画されているようですから、分岐線は必要ないと思われます。
新しいアル・マクトゥーム(Al Maktoum)空港からは10kmほどですが、現在のドバイの中心街までは35kmほどあり、メトロではほぼ1時間かかる位置です。
このアブダビ駅・ドバイ駅の位置で、公共交通機関だけでアブダビの中心部からドバイの中心部まで移動しようと思うと、乗り換え時間を含めなくても、アブダビ側でバス40分、エティハド・レイルの両駅間が約100kmですから、表定速度150km/hで走れるとして40分、ドバイ側のメトロが60分ですから、2時間20分程度はかかってしまいます。
これだと、ラッシュ時を除けばタクシーで直行するよりは明らかに遅いですし、エミレーツ・エクスプレスのバスとメトロの乗り継ぎに比べても30分程度しか時間短縮にはなりません。
やはり、もう少し中心街に近いところに駅を作らないと、なかなか利用客は惹きつけられないと思います。
アブダビ側については、アブダビ島内にはもう鉄道を通せるような場所がありませんが、アブダビ島の南側に並行していて、現在積極的に開発が進んでいるフダイリヤット(Al Hudayriyat)島を使って線路を伸ばし、ロイヤルMホテルがあるバティーン・マリーナ(Marina Al Bateen)の対岸あたりに駅を作れば、橋かトンネルは必要になりますけど、マリーナモールやカリディア地区ならバスで10分ほどで行けるようになると思うのですが。
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